港湾技研資料

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溶接鉄筋網の溶接方法の相違がコンクリート梁の疲労性状に及ぼす影響

港湾技研資料 NO.0937 1999.06

執筆者菅原亮,横田弘,三上晃,秋山哲治
所属構造部 構造強度研究室

要旨

 鉄筋コンクリート製港湾用ケーソンの合理化,省力化のた
めに溶接鉄筋網の使用が提案されている.一般には,鉄筋同
士を溶接すると熱影響により鉄筋母材の疲労強度が低下する
ことが指摘されており,鉄筋コンクリート工事の分野ではか
なりの使用が限定されている.そこで,鉄筋コンクリート部
材に2種類の溶接方法による鉄筋網を用いた場合と通常の配
筋方法で結束された場合との疲労性状を比較検討した.また
,主鉄筋の継手方法を変化させた場合の疲労性状についても
検討した.その結果,鉄筋溶接網を用いた場合,かなり疲労
強度の低下が見られた.アーク溶接の場合には,抵抗溶接の
場合に比べて疲労強度の低下の割合が大きかったものの,コ
ンクリート標準示方書での設計疲労強度50%下限値以上の強
度を有していることが確認できた.また,主鉄筋同士の間隔
を置いて配置する方法の採用による疲労強度の低下はほとん
ど見られなかった.


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