港湾技研資料

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信頼性手法による船舶の荷役および係留の安全性評価に関する基礎的検討

港湾技研資料 NO.0956 2000.06

執筆者笹健児,白石悟
所属構造部 海洋構造研究室

要旨

外洋に面した海域の港湾においては,長周期波等による船体
動揺が問題となることがあり,改訂された「港湾の施設の技
術上の基準・同解説」にも防衝工および係船柱などの附帯設
備の設計においては船体動揺を考慮することとされている.
一方,従来の係留船舶の動揺を評価する方法については,荷
役許容動揺量や係留索の安全率をもとにしており,船体動揺
に影響する諸項目の不確実性が十分に考慮されていない.本
研究では係留船舶の動揺について,コンテナ船と超大型タン
カーを対象に船体動揺量,係留索張力および防舷材ひずみの
計算結果に基づき,信頼性設計法の考え方に基づく確率的な
安全性評価を試みた.その結果,信頼性手法を使用すること
により,従来の評価方法では定性的な評価にとどまっていた
荷役の困難度および係留の危険度について,荷役限界の超過
確率および係留装置の荷重およびひずみの超過確率という形
で定量的に評価することが可能となった.


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