港湾技研資料

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波力発電用タービン翼に関する室内実験─衝動タービン翼のタービン効率特性について─

港湾技研資料 NO.0958 2000.06

執筆者中島忠男,潮見幸司
所属機械技術部 海洋機器開発室

要旨

 波力発電用タービン翼として衝動タービン翼を採用し、そ
のタービン効率特性を調べる室内実験を行った。その結果、
以下のことが明らかになった。
 (1) 衝動タービン翼(動翼)は、定常流および非定常流の
場合でかつ空気動力が小さい領域であっても、特定の空気動
力範囲で起動できなかったり、タービン翼回転数が不安定に
なり上昇しなかったりすることがなく、優れた起動特性を示
した。
 (2) 衝動タービン翼は、非定常流の場合でかつ空気動力が
比較的小さな領域で優れたタービン効率特性を示した。
 (3) タービン翼(動翼)取り付け角は、タービン効率特性
に対してほとんど影響しなかった。
 (4) 静翼(案内翼、案内羽根)取り付け角は、タービン効
率特性に対してほとんど影響しなかった。ただし、静翼(案
内翼、案内羽根)の有無の影響は大きく、静翼(案内翼、案
内羽根)の存在は不可欠である。
 (5) 衝動タービン翼(動翼)とウェルズタービン翼の起動
特性の比較では、ウェルズタービン翼が全く起動できなかっ
たにもかかわらず、可動式衝動タービン翼(動翼)では小さ
な空気動力で起動でき、優れた起動特性を示した。


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