
内部鉄筋が腐食したRCはりの力学性能評価のための非破壊調査手法の適用性
港湾技研資料 NO.0978 2000.12
| 執筆者 | 岩波光保,横田弘,秋本孝 |
| 所属 | 構造部 構造強度研究室 |
要旨 | 港湾施設は,材料劣化の厳しい環境下に置かれており,供 用期間中に劣化や損傷が生じることが多い.特にコンクリー ト構造物中の内部鉄筋の腐食は,力学性能や耐久性能に極め て重大な影響を及ぼす.したがって,効率的な維持・補修を 推進していくためには,内部鉄筋が腐食した構造物の力学性 能を的確に評価しておくことが重要である.現状では,外観 の目視観察結果に基づいて構造物の劣化度が判定されている が,この場合,定性的で主観的な情報しか得ることができな いため,的確な力学性能評価を行うことは困難である.そこ で本研究では,目視調査では得られない劣化や変状に関する 定量的かつ客観的な情報を収集するために,非破壊調査手法 を適用するための基礎的な検討を行った.実験では,電食を 施したRCはり試験体を対象として,その材料劣化を予め評 価した上で,材料劣化がはりの力学性能に及ぼす影響を調べ ,非破壊調査手法による力学性能評価の高度化についての検 討を行った.その結果,アコースティック・エミッション計 測により,部材内部の損傷程度に関する情報を,また自然電 位・分極抵抗計測により,内部鉄筋の腐食性状に関する定量 的な情報を得ることができた. |
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