港湾技研資料

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港湾における埋立の特性分析

港湾技研資料 NO.0979 2000.12

執筆者鈴木武
所属海洋環境部 環境システム研究室

要旨

 埋立を環境影響の入力条件とみてその特性を把握すること
は,環境影響の予測・評価を行う上で基礎的な知見を提供す
る.埋立面積の時系列を分析するとともに,港湾計画におい
て埋立計画が拡大している区域について,水深と面積の特性
を関連指標との関係から分析した.
 年度ごとの埋立面積は,オイルショック以降,ほぼ一貫し
て減少する傾向にある.その減少傾向は,1983年度までは急
速で,それ以降は緩やかである.そして,その傾向は主に工
業用地埋立の減少によるものである.
 1989〜1991年度および1996〜1998年度の2つの期間で,港
湾計画において埋立計画が増加した区域について,水深帯ご
との埋立計画面積を推定した.得られた分布にはそれぞれ1
〜2箇所の顕著なピークがあり,その主たる要因は島式の埋
立と推測される.次に,埋立計画の増加区域の面積と最大・
最小水深を対象にパス解析を行った.その結果,1996〜1998
年度は閉鎖性海域は開放性海域に比べて最小水深が深い傾向
がみられたが,1989〜1991年度はそのような傾向はみられな
かった.また,最大水深は,港湾区域面積と埋立計画増加面
積によって影響を受けていた.


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