港湾技研資料

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溶接継手を有する鉄筋コンクリート梁の水中疲労強度

港湾技研資料 NO.0983 2001.03

執筆者菅原亮,横田弘,秋本孝
所属構造部 構造強度研究室

要旨

 鉄筋コンクリート製港湾用ケーソン製作の合理化,省力化
の方法のひとつにユニット化鉄筋の使用が提案されている.
一般には,鉄筋同士を溶接すると熱影響により鉄筋母材の疲
労強度が低下することが指摘されている.また,港湾構造物
はそのほとんどの部分が水中に没したまま使用されるため,
水中での疲労強度の把握が必要となる.そこで,鉄筋コンク
リート部材に溶接ユニット化鉄筋を使用した試験体を作成し
,疲労試験を行い溶接ユニット化鉄筋を使用した鉄筋コンク
リートの疲労性状について検討した.その結果,溶接ユニッ
ト化鉄筋を用いた場合,かなりの疲労強度の低下が見られた
.また,気中試験の場合は鉄筋の破断により試験体が破断し
たが,水中試験の場合はコンクリートの圧縮破壊によって試
験体が破壊した.水中疲労試験の結果,土木学会コンクリー
ト標準示方書での水中でのコンクリートの設計疲労強度以上
の疲労強度を有していることが確認された.


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