港湾技研資料

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重防食鋼矢板における被覆材の接着耐久性に関する研究

港湾技研資料 NO.0984 2001.03

執筆者原田佳幸,阿部正美,福手勤,濱田秀則,是永正,江田和彦,岩倉肇,元木卓也,佐藤一昌
所属構造部 材料研究室

要旨

 ポリエチレンまたはウレタンエラストマーで防食される重
防食鋼矢板の防食効果や耐久性について評価した研究結果を
まとめた.その主な項目としては,?実構造物調査,?屋外
海水循環水槽における曝露試験,?室内での劣化促進試験,
?維持管理方法の検討を行い,以下の結果を得た.
?1992〜1996年度の実構造物の調査で特に異状は認められな
かったが,1997年度の調査において一部の港湾で被覆端部に
軽微な接着劣化が観測された.
?屋外海水循環水槽における5年間の暴露試験で,被覆材の
人工的な損傷部における各種部分補修方法の耐久性を確認し
,いずれも錆の発生は見られず良好な供用性を確認した.
?室内劣化促進試験を行なった結果,被覆の接着劣化進展は
腐食環境と相関し,その影響要因の一つとなっていることが
判った.被覆の劣化進展速度をアレニウス法及び腐食速度と
劣化進展速度の関係から予測した.
?塗覆装系に関する一般的な維持管理方法をベースに,重防
食鋼矢板固有の維持管理方法として,点検・調査,健全度評
価および補修方法を検討し,その一部を『港湾構造物の維持
補修マニュアル』に反映させた.


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