
空港舗装用常温複合混合物の開発に関する研究(和文)
港湾技研資料 NO.0993 2001.06
| 執筆者 | 山路徹,福手勤,小林耕平,菅野幸浩,安藤豊,安久憲一 |
| 所属 | 構造部 材料研究室 |
要旨 | 空港舗装においては一般道路と比較して上載荷重が大きい ため,アスファルト舗装はわだち掘れが生じやすく,特に耐 流動性の向上が課題となる.一方,コンクリート舗装は耐久 性には優れるものの,施工が大がかりで養生に長時間を要す ること,ひびわれの発生を抑制するために適当な間隔で目地 を設けなければならないことが課題となる. このような背景から,両者の長所を兼ね備えた,セメント アスファルト乳剤系常温複合混合物を空港舗装用材料として 開発することを目的として研究を行った. 本研究において,空港舗装に特有の重荷重下での耐流動性 ,乾燥収縮について主に着目して室内試験を行い,材料選定 および配合について検討を行った.次に,室内実験から得ら れた配合を用いて,試験施工を実施し,施工性および舗装性 状の確認を行った. 一連の検討の結果,得られた結論を以下に示す. (1)舗装の耐流動性および表面性状の向上のためには,セメ ント量の増量が最も効果的であった.しかし,増量により乾 燥収縮ひび割れが発生しやすいため,両者のバランスを考え ると,セメント量は3.7%程度配合することが望ましい. (2)乾燥収縮ひび割れは,アスファルト乳剤量の増量により 低減されるが,増量により耐流動性が損なわれるため,両者 のバランスを考えると,アスファルト乳剤量は9.5%程度配 合することが望ましい. (3)重交通下にある空港舗装においては,高い耐流動性が必 要とされる舗装の基層として用いることが可能である. |
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