
杭式深層混合処理改良地盤の遠心模型振動実験
港湾技研資料 NO.0996 2001.06
| 執筆者 | 北詰昌樹,森永真朗 |
| 所属 | 土質部 地盤改良研究室 |
要旨 | 深層混合処理工法(DMM)は,原位置の軟弱粘土にセメン トやセメント系固化材などの化学的安定材を添加し,原位置 で強制的に撹拌混合して地盤中に強固な安定処理土を造成す る工法であり,バーチカルドレーン工法やサンドコンパクシ ョン工法などに比べ短期間で高強度の改良地盤が得られ圧縮 性も改善され,周辺の環境へ及ぼす影響が少なく,捨て土の 必要が少ない等の多くの利点を有している. 深層混合処理工法による改良地盤の形式は,大きく分けて ,ブロック式,格子式,壁式,杭式の4つに分類される.こ のうち杭式の改良地盤は,陸上工事等で盛土の沈下対策やす べり破壊対策として多く用いられている.しかし,水平荷重 に対する大きな抵抗をあまり期待できないと予想されるため に,波力や地震による大きな水平力が作用する港湾構造物へ の適用事例は多くないのが現状である.だが,近年,より経 済的な深層混合処理工法の開発・設計法の確立が求められる 中で,改良処理土の体積が小さくオーバーラップ施工の不要 な杭式深層混合処理工法への必要性が高まっている.港湾工 事への適用を図るにあたっては,杭式改良地盤の挙動につい て十分な検討が必要である. 本研究では,粘土地盤上に建設された防波堤を対象に,地 震時の動的な水平荷重が作用したときの杭式の深層混合処理 改良地盤の挙動について遠心模型実験で検討した. |
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