港湾技研資料

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固化処理土中詰二重矢板式護岸の構造特性

港湾技研資料 NO.0997 2001.06

執筆者菊池喜昭,北誥昌樹,鈴木操,岡田哲一
所属土質部 基礎工研究室

要旨

 浚渫土や建設発生土などを有効利用し,建設コスト低減を
可能とする固化処理土を中詰した二重矢板式護岸を提案し,
そのの力学的特性を明らかにするため,遠心模型実験を実施
した.また,遠心模型実験を再現できる二次元FEMモデルを
作成し,中詰土に固化処理土を用いた場合の二重矢板式構造
物の挙動特性を検討した.
 本研究の主な結論は,以下のとおりである.
1) 矢板壁と中詰土の付着を通常のままとした場合には,中詰
が固化処理土でも砂でも構造特性にはあまり差はない.しか
し,固化処理土と矢板との付着が十分取れれば固化処理土の
場合のほうが構造物の変位,矢板の曲げモーメントともに小
さくなる.このとき,この効果を十分に発揮させるためには,
矢板先端の支持条件が十分に健全であることが必要となる.
2) 今まであまり有効利用されることがなかった浚渫土を固
化処理した場合に二重矢板構造物の中詰として有効に利用で
きることが確認された.


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