国総研資料

一覧へ戻る

マウンド不陸を考慮したケーソン底版部材設計法の提案

国総研資料 NO.0094 2003.06

執筆者森屋陽一,宮田正史,長尾 毅
所属港湾研究部  港湾施設研究室

要旨

現在のケーソン式混成堤の設計においては、捨石マウンドの表面の凹凸は考慮して
おらず、ケーソンの底版に過大な集中荷重が作用しないように、潜水士によるマウ
ンド表面の入念な均し作業を行っており、その精度(不陸量)は±5cmと定められて
いる。しかしながら、近年の潜水士の不足および高齢化、潜水作業の危険性、建設
コストの削減などの理由により、マウンドの均し精度を緩和し、捨石マウンドの施
工効率を向上させる必要がある。本研究は、捨石マウンド表面の均し精度(マウン
ド不陸)を考慮した場合のケーソン式混成堤のケーソン底版の部材設計法を提案す
るものである。このため、大型模型実験結果に基づいて確率的な反力分布モデルを
構築するとともに、構築した反力分布モデルを用いて信頼性解析を実施し、マウン
ドの均し精度を考慮した場合のケーソン底版部材設計法に用いる部分計数を算定し
た。信頼性解析の実施にあたっては、終局曲げ安全性に関する波力、自重、材料強
度などの設計パラメタの従う確率分布を用いた。また、部分係数は、全国の防波堤
の建設事例をもとに、底版部材の安全性の最低水準が外的安定問題の安全性の平均
水準以上になるように設定した。

一覧へ戻る

お問い合わせはkikaku@ysk.nilim.go.jpまでお願いします。

(C)Copyright 1996-2007 Nationnal Institute for Land and Infastructure Management(NILIM)
No reproduction or republication without permission.