国総研資料

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管理廃棄物埋立護岸の浸透・移流分散解析による遮水性能の評価

国総研資料 NO.0091 2003.06

執筆者足立一美,北澤壮介
所属港湾研究部  港湾新技術研究官

要旨

この研究では、埋立護岸の長期にわたる遮水性能の評価にこの解析コードを適用
し、代表的な護岸の構造断面について外水位に潮位変動を与えた場合と、遮水工に
損傷を生じた場合の保有水の浸出状況を明らかにした。得られた結論は、次のとお
りである。
?海水位を一定とした場合には、計算時間間隔を2日とすれば、数値計算上の安定
性が得られた。
?外海水位の潮位変動として12時間周期の正弦曲線を与えた場合には、計算時間
間隔を1時間とすれば、数値計算上の安定性が得られた。
?外海の水位に潮位変動を与えた場合には、これを一定とした場合に比較して、保
有水の浸出が抑制されることが分かった。
?重力式ケーソン護岸(2重シート)及び2重止水矢板護岸の構造について、外海
の水位に潮位変動を与え、遮水工の損傷を考慮して保有水の浸出量(比濃度流量)
を計算することができた。
?捨石堤(透水係数1.0×10−1cm/s)の背後に止水矢板が打ち込まれた埋立護岸断
面について解析を試みたが、数値安定性が得られなかった。更に、移流分散方程式
の時間差分スキームの改良について検討する必要がある。

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