国総研資料

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空港舗装用アスファルト混合物の性能と試験法に関する研究

国総研資料 NO.0177 2004.06

執筆者Peiwen HAO,八谷 好高
所属空港研究部  空港施設研究室

要旨

アスファルト舗装の長寿命化が可能となるためには,アスファルト混合物は,交通
荷重ならびに自然環境の作用下においてわだち掘れやひび割れに抵抗しなければな
らない.本研究は,アスファルトの種類,骨材粒度,添加剤,締固め方法といった
要素がアスファルト混合物の性能に及ぼす影響,高温ならびに低温時におけるわだ
ち掘れとひび割れ抵抗性の評価指標について焦点を当てている.その結果は以下の
ようにまとめられる.
(1) アスファルトの酸価はアスファルト混合物の耐水性を評価するために使用可能
である.
(2) 長期間老化法は現地におけるアスファルト混合物の耐水性評価に有用である.
(3) スラリー状の消石灰を混合することはアスファルト混合物の耐水性を改善する
ために有用な方法である.
(4) 改質アスファルトを使用することにより,アスファルト混合物の安定度と耐久
性は著しく増加する.
(5) 骨材粒度は高温時におけるわだち掘れと低温時におけるひび割れに対するアス
ファルト混合物の抵抗性に大きく影響する.
(6) 締固めエネルギーを増加することにより,アスファルト混合物のわだち掘れと
骨材剥離に対する抵抗性は向上する.
(7) 養生期間を長くすることによりアスファルト混合物の性能が改善される.
(8) 曲げ試験によりアスファルト混合物の温度ひび割れ抵抗性に関する優れた指標
が得られる.
(9) ホイールトラッキング試験における相対変化比は高温時におけるアスファルト
混合物のわだち掘れ抵抗性の評価指標となる

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