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波動場計測における可視化技術について

国総研資料 NO.0259 2005.09

執筆者水谷夏樹,鈴木武
所属沿岸海洋研究部  沿岸域システム研究室

要旨

近年,流体計測において可視化技術を用いた定量計測が一般的に行われるよ
うになってきており,誰でも高精度なデータの取得が可能になってきてい
る.また,1 秒間に1000 コマの撮影も可能な高速度カメラや数百万画素の高
解像度カメラなど,機器の発達に伴ってこれまで不明であった現象解明に対
する有用性が大いに期待されている.
しかしながら,海岸工学で対象とする波動場計測においては,撮影対象内に
自由表面が存在する.
この自由表面の取り扱いについては様々な問題が生じ,画像の撮影時やデー
タの後処理において特別な処理を必要とする.また,一般的に波動場におけ
る流れは振動流を基本とする不規則な流れであり,砕波などに伴う乱流成分
も存在することから,定常流場の計測とは異なる条件を考慮して撮影を行う
必要がある.さらに,平均流の取り扱いなど,波動場特有の問題も存在す
る.
以上のことから,本資料では波動場計測において可視化技術を用いる上で,
いくつかの問題点を挙げるとともに,その解決策について述べ,今後の波動
場計測における可視化技術の指標となる報
告の作成を行う.

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