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国際海上コンテナ貨物の輸送経路に関わる一考察

国総研資料 NO.0283 2006.03

執筆者小島 肇,安部智久,渡部富博,柴崎隆一
所属港湾研究部  港湾システム研究室

要旨

中国をはじめとするアジアの経済成長,国際分業化の進展,経済のグローバ
ル化などを背景に,我が国の貿易構造は,これまでの加工貿易型構造から,
製品や半製品が輸出入される貿易構造へと転換が進んでおり,リーファーコ
ンテナによる生鮮食料品の輸入増や,これまでコンテナで運ばれていなかっ
たものもコンテナ輸送されるなど,いわゆるコンテナリゼーションとも相ま
って,コンテナ取扱貨物量の増大が今後とも見込まれている.
また,荷主企業のSCM(サプライチェーンマネジメント)への意識の高ま
りなど,より効率的な輸送へのニーズが高まるとともに,超大型コンテナ船
の就航や,船社のコンソーシアムの再編,上海港(中国),釜山新港・光陽
港(韓国)をはじめとするアジア近隣諸国での相次ぐハブ港湾整備など,海
上コンテナ輸送を取り巻く輸送環境も大きく変化している.更に,国や地方
自治体の財政事情が厳しいなか,より効率的なインフラ整備への要請や,国
民への説明責任,成果重視の行政への対応なども必要となっている.
このような状況のもと,今後の我が国の港湾整備をより効率的・効果的に進
め,国民の視点に立った港湾の施策を展開していくための基礎資料とするた
めに,国際海上コンテナ貨物流動調査にもとづく我が国発着貨物の輸送経路
について詳細な分析を行い,特に海外とのフィーダー輸送が多い,欧州貨
物,北米貨物,中国貨物,インドネシア貨物について,経路選択要因などの
分析を行った.

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