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国際航空貨物の品目特性と国内流動分析

国総研資料 NO.0287 2006.03

執筆者石倉智樹,石井正樹
所属空港研究部  空港計画研究室

要旨

効率的なマルチモーダル物流体系の構築のためには,各種輸送機関が持つ特
性を有効活用できるような輸送機関分担の実現が望ましい.効率的な航空輸
送システムを構築に寄与する施策を検討するためには,どのような品目の貨
物が航空輸送の長所となる特性を重視しているか,また,これらの貨物需要
の空間的分布がいかなるものであるかを把握する必要がある.
また,国際航空貨物輸送の最大の特性である他輸送機関に対しての時間的優
位性を発揮するためには,航空ラインホールだけではなく,国内輸送や空港
貨物施設におけるハンドリングなど,陸上輸送における効率化が重要な役割
を果たす.すなわち国内流動における効率化は,国際航空貨物輸送システム
全体を改善することに寄与する.こうした課題に対応する施策検討のために
は,未だ明らかとなっていない点が多い,国際航空貨物輸送における国内流
動の実態を理解することが不可欠である.
そこで本研究は,国際航空貨物の品目・OD特性を分析するとともに,国内流
動特性の実態について分析を行った.さらに,本研究では集計的なlogit回帰
分析手法を利用し,品目毎の輸出空港選択要因を分析した.その結果,いず
れの品目についても,陸送所要時間および,総便数あるいは総路線数が優位
な要因として認められた.また,パラメータ特性分析により,貨物品目によ
る各選択要因の影響度の差異を示した.

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