国総研資料

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1次近似2次モーメント法による桟橋のレベル1地震動に対する破壊確率の簡易評価法に関する研究

国総研資料 NO.0377 2007.03

執筆者長尾 毅,藤森修吾
所属港湾研究部  港湾施設研究室

要旨

港湾の施設の基準上の基準の改正に伴い,桟橋のレベル1地震動に対する耐震
性能照査は部分係数法を用いることが標準的となる.部分係数法は簡易な方
法であるものの,FORMなどの正確な方法と比較すると誤差を含むものであ
る.そこで本研究では,FORMを用いるのではなく,簡易な1次近似2次モーメ
ント法(FOSM)によって破壊確率を十分な精度で評価できることを示した.
次に,これをライフサイクルコストの検討に応用した.ライフサイクルコス
トの検討においては,破壊確率の評価を行うことが必須であるために,部分
係数法の枠組みではこの評価を行うことができず,FORMなどを適用する必要
があった.加えて,ライフサイクルコストを算出するためには数多くの条件
について破壊確率を算出する必要があるために計算負荷の問題があった.
FOSMによって簡易に破壊確率を評価できれば,ライフサイクルコストの検討
を実務で行うことも十分に可能であり,性能設計がより柔軟に行えることと
なり,そのメリットは非常に大きいといえる.

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